30年前に手に取りたかった「DIE WITH ZERO」
この4月より2024年度を迎え、とうとう定年まで残すところ、あと1年となりました。第四コーナーゴール目前です。このタイミングで子供達に勧められた「DIE WITH ZERO」で学んだことについて振り返ってみたいと思います。
さて、このところの書籍は、その本の内容をあまりにも端的に表現している書名が多く見られるような気がします。本書もそうだと思います。
ゼロで死ぬ
DIE WITH ZERO/ビル・パーキンス/ダイヤモンド社
本書で述べたいことは次の一文です。その考え方を整理していく具体的なステップが章ごとに明らかにされています。
経験を最大化する
DIE WITH ZERO/ビル・パーキンス/ダイヤモンド社
自分なりに補足してみます。
敷かれたレール上の人生だけではなく、その年齢、そのタイミングで得られる経験を積み、その経験で得られる想い出を積み重ねていく、という示唆です。
書名と最初の数ページで新たな発想が見えてきます。
定年後は毎日が日曜日。やっと好きなことができる。けど1日をどう過ごそう。
そんなことを思い巡らしていた人も多いと思います。将来を具体的に、かつ難しく考えたくないという逃避からぼやっと老後をイメージしてしまうのかもしれません。2,000万円問題も不安だけが前に立ち、これまでのレールが突如なくなってしまうことから目を逸らしていたのかもしれません。
ただヒタヒタとそのXデーが近づき、リアルさが増し、そんな簡単なことじゃない、ということを思い知らされます。
本書のポイントは、
「楽しいことを先送りするな」ということです。
身近では、ちょっとしたお寺の石段を登るのも、以前よりしんどくなります。
そんな「しんどい」の積み重ねで己の心体の劣化を感じることとなります。そうなると定年後の計画は先延ばしせず、「今のうちにできることは今やる」というモードに突入します。
本書を通じて、このタイミングで気がついただけでも良しと前向きに捉えます。定年直前、第四コーナーでもまだまだ前倒しと修正は可能です。
本書は簡潔に凝縮された次の一文を何回も繰り返します。
ゼロで死ぬ
DIE WITH ZERO/ビル・パーキンス/ダイヤモンド社
究極なその状態に行き着くまでの“考え方“と“具体的なプロセス“を優しくたどっていきます。死に至るまでのこれまでの固定された考え方を少しずつ解きほぐしてくれます。
「まあ言われてみれば、そうだよね〜」と言う“軽い納得“が、読み進めるうちに“深い納得“に変わっていきます。そしてもう少し早く本書と出会いたかったという後悔も生まれてきます。
老後に向けてもっともっとお金を貯めていく。確率の低い「万が一」にも備え万全にし、節約をしていく。このような不安症候群的な考え方をリセットする内容です。
遺産を子供達に残そうと思っている方、社会の役に立ちたいと思っている方、そして何よりも死ぬ直前に色々な思い出が蘇ってきて、「俺の人生、よかったな」と思えるようになりたい方。
本書を手に取ることをお勧めします。少なくとも私にはとても有益な考え方を与えてくれた本です。
さあ、「DIE WITH ZERO」を読んでスイッチ、オン!
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